高専カンファレンス in 東京 2018に参加したレポ

3連休の真ん中、「高専カンファレンス in 東京 2018」に参加してきました。

こんなツイートを見かけたので、自分の発表の補足記事だけ投げてサボろうと思ってたけど全体通しての記事も書きます。

前置き

 因みに、高専カンファへの参加はこれが2回目です。学生の時は一度も行ってなかったので、僕自身まだまだ新参者です😌 20分発表枠に応募していたものの、見事に不採択だったのでLT枠に再応募し、5分間話す時間をいただけました。

↑100%採択されると思って自信満々でCPF投げた時の痛いツイート

↑不採択でガチしょんぼりしてる時のツイート

 振り返ると5分が自分の身に合っていた枠だと思いますが、次回の長い枠あるカンファでは採択されるように精進したいですね💪

会場の様子

 会場は六本木にある、「DMMグループセミナールーム」でした。地下鉄・六本木一丁目駅直結、140人超の参加者+2レーンでの発表にも関わらず有り余るスペース…! 色々な記事でDMMのオフィスやカンファレンススペースの写真は見たことがありましたが、実際見てみるとすごくいい環境だなと実感しました。

発表

 たまたま興味のあるセッションが固まっており、ずっと第1会場で聴いていました。

実践!イラストでわかりやすく表現する技術 by 湊川あい(@llminatoll)

発表資料

Summary

  • マンガでIT技術の入門書をいくつも出版されている方
    • わかばちゃんと学ぶシリーズ
    • マンガでわかるDocker→booth
    • マンガでわかるシステム運用のお仕事→連載初回記事
  • 解説文・コーディング・イラスト・マンガ全部やってる
  • マンガ解説はじめたきっかけ
    • 中学の授業つまらん…絶対ノート読み返さないやん…
    • 絵でノート取れば読み返すのでは?
    • 友達の間で需要が生まれる(写させてくれ! コピー出回った!)
  • つまづいたことをメモ→過去の自分に答えてあげる→表現する→発信するのフロー
    • 「つまづき」には感情もセットで
    • 疑問に答える時には「早く・重く」
    • 「比喩・具体化・事例・抽象化」で用語や概念を説明する
    • 発信の選択肢はたくさん、とにかく出してみる
  • 自分がつまづいた時はチャンス
    • わかりやすい解説を書ける

感想

 図とスライド中の言葉の使い方が簡潔かつ的確で、すごくわかりやすかったです。商業の世界で勝負している方は流石です🙏
 僕自身、湊川さんと同じく学生時代にノートを創意工夫してまとめることが好きで(マンガではなかったけどw)、高専在学時にノートがクラス内に出回る経験何度もあったので、「比喩・具体化・事例・抽象化」や「ホスピタリティを持って過去の自分に答える」辺りの話はすごく共感しました。この発表は、「初心者の”わからない”を”わかりやすく”に変換する」ことをゴールとしていたので、解説する相手は「初心者だった過去の自分」でピッタリなのですが、この解説相手を時と場に応じて柔軟に切り替えられるとあらゆる場面で汎用的に活用できる武器になるんだろうなと思います。

 それから、Dockerの良さをそろそろ知りたいので購入しました。

Dive into the community by うなすけ(@yu_suke1994)

発表資料

Summary

  • どんなコミュニティに属している?
    • kosenconfとか地域Rubyコミュニティとか
    • 技術系いっぱい
  • コミュニティに属するモチベーション
    • 同じ界隈の人達とワイワイ
    • 分からないことを質問
    • 知らない知見の吸収
  • 技術と巡りあう場=コミュニティ
  • どうやってコミュニティと出会う?
    • 有名な人のTwitterを追いかける
    • イベントサイト(connpassとか)
  • コミュニティ内でうまくやれる?
    • 基本はどんな人も歓迎
    • 「活発であるべき」というルールは存在しない
    • つらいなら所属すべきでない、適度な距離感が大事
  • できることが増える
  • コミュニティへの貢献
    • イベント開催、運営、積極的な活動
    • 新しい人を連れてくる

感想

 「コミュニティに混ざりたい…! けどどうすればいいの…?」という多くの高専生が抱くであろう疑問に答える発表でした。
 コミュニティへの参加、その後の活動、どちらもその人が「他者との関係」をどう捉えているかで、100人いれば100通りのやり方がある気がするので、時代が移り変わろうと存在し続ける普遍的な悩みなのかなと思います。この発表には、「誰でもウェルカムだし気負わなくても良いんだよ! 居づらいなら抜けても大丈夫だよ!」と聴衆の背中を押してあげるようなメッセージが込められていました。すごくその通りで、特に自らの能力を過小評価しがちで、社会との接点も少ない現役高専生にはこれ以上ない助言だと思いました。

↑この発表を聴いている時のツイート

 僕個人は、どれだけ優れたスキルを持っていようと「自分への自信」「自己肯定感」がなければそれを発揮できず、得られるはずだった成功体験が失敗体験になってしまう、これが負のスパイラルに入ってしまうと…と考えてしまうので、まずは小さなことから自信・自己肯定・成功体験を積み上げるのが必要かなと思っています。まぁでも、「自己肯定がゼロやマイナスの地点にいる時はどうするんだ?」とか「とりあえず勢いだけでもやってみないと何も起こらないよ?」みたいな疑問に答えられる解ではないので、私見の域は出ません。実践してて思いますが、成長スピードが遅くなりがちですしね。
 聴く人によって十人十色な答えが返ってくる問いだと思うので、今後各所の勉強会やイベントで聞いてみようかなと感じました。
 

↑因みに僕の問いに対するうなすけさんの直接の回答(回答ありがとうございます🙏)

Interpreting Deep Learning from a Biological Perspective by とちくじ(@tochikuji)

Summary

  • DeepLearning: 多層のNNを大量のデータで学習させる
  • 「特徴抽出」=「大量のデータから本質を見つけ出す」装置
  • 時間による変化を含むモデルと含まないモデル
    • それぞれ数式で表される
         – DeepLearningは時間変化を含まない方
  • 脳に学ぶ
    • 情報の処理は階層的に行われる
    • 視覚だとV1→V2→V4→IT野
    • V1: 線分検出・画像エッジ、高次野: よくわからん
    • 「じゃあV1だけいっぱい重ねようぜ」→流行りのCNNのアーキテクチャ
  • 小脳パーセプトロン仮説
    • 大脳から報酬を受け取り、教師あり学習をしているのでは?
    • コンピュータシミュレーションの知見から生理的示唆を与えようとしている例
  • 「DeepLearningは脳だと思うか?」→「Noだと思います(おもしろギャグ)」
  • AIの先に脳はあるか?→ないと思う
    • 時間の次元ない、ネットワーク層が深すぎ、領野間のコミュニケーションない
    • 最先端のDeepLearningは黒魔術すぎ
  • これからは「脳に学ぶ」ことが大事
    • 生理学的知見をもっと取り入れる
    • 「時に脳を大胆に忘れ、単なる数理モデルとして扱うべきだ」

感想

 ガッツリ学術寄りでしたが、すごく面白かった! 発表資料の共有が喉から手が出るほど欲しい発表でした。
 安易にDeepLearningを持て囃す記事や言説が出てくる度、界隈の人達が色々発言したくなる気持ちがよくわかりました。僕の理解力がダメダメなので印象ワードしか拾えてませんが、「時間の次元を除いた数式を元に構築→DeepLearning」「視覚の情報処理の浅いところだけを重ねたアーキテクチャ→CNN」辺りの解説はスッと入ってきました。なるほど、まだまだ人間の脳には遠く及ばないわけですね…。

 難解、知識の積み重ねが必要な分野を短くわかりやすく、しかし本質は見失わないように伝えているようで、本当にすごかったです。人工知能・機械学習の分野、本腰入れて勉強してみたい…🤔

高専ラノベのつくりかた by 藍月要(@kaname_aizuki)

Summary

  • コウセンミミッミ(荒ぶるヘルシェイク藍月)
  • ライトノベル「俺たちは異世界に行ったらまず真っ先に物理法則を確認する」の著者
  • 専門知識をネタにしてエンタメを組む方法
  • 内輪ネタで殴る
    • それを説明するためのポプテピパート
  • ギャップで殴る
    • 「キラキラファンタジー」と「やたらリアルな工学的視点」
    • 「シリアス」と「ギャグ」
    • 本来交わらないモノの組み合わせで面白さが生まれる
    • ガルパンも良い例
    • 設定の工夫でギャップのあるモノ同士をうまくつなげる
  • ストーリーギミックへの組み込み
    • エンタメ作家としての腕の見せどころ
  • ストーリーのアウトラインを決めてから設定を練る
    • 登場人物にあう世界を構築するため
    • 説得力ある説明をなんとかして考える
    • 設定を別の言葉に置き換えると足りないモノが見える(精霊魔法→クラウドサーバー)
  • 面白いストーリー、説得力のある設定を考え出す戦い
    • 実時間で解決されるか保証されない
    • しかし締切はやってくる→作家は常に恐怖と戦っている

感想

 掴みの面白さがヤバかった😆ヘルシェイク矢野に行き着く前にポプテピピック視聴やめちゃったから途中ノリ切れなくて申し訳なさ…
 趣味ではなく、商業作家として生きている人の話だからこそ「面白いストーリー・説得力のある設定を必死に考える、だけど実時間で解決できる保証がない」という言葉がめちゃめちゃ重かったです。プログラマであれば、どんなスパゲティなクソコードであっても仕様通りに動作してお金になれば最低限のゴールはクリアできますが、作家はいくら作り込もうと説得力がない・面白くないモノならお金にならない訳です。割と良さげな案でも容赦なくボツにし、編集さんとともに「登場人物が活き、設定に説得力があり、なおかつ面白い!」設定を考え出す過程を順序立てて説明していただきましたが、5分ほどの発表の裏に壮絶な戦いがあったのだろうと容易に想像できました。「艦これの二次創作書いたことあるんで作家の気持ち少しわかります」とか言っていた自分がホントに申し訳なくなりました。マジすいません🙇

 あと高専生はみんな著書買うべき(実際面白いのでオススメです)→Amazon Link

ここからLT枠

バーチャル美少女受肉をしよう by とぐち(@togucchi)

感想

 「これから受肉します」からのバ美肉デモはすごかった! 受肉の感想等、一見わけがわからないけど真面目に聞くと哲学的なフレーズがどんどん出てきて(「男子高専生より女子高生になった方が話を聞いてもらえる」「実際に美少女になった感覚」等)、VTuber LTの中では1番示唆に富んでいる発表だったと思います。

デザインの二面性 by ちげ(@Chige12_)

発表資料

感想

 「ここまでデザイン語れてまだ学生!? しかも電子科!? めっちゃすげえ!!」と思いました。仕事で関わりのあるとある著名なデザイナーの方とほぼ同じようなことを語っていたので、デザイナー方面だと引く手数多になる気がします。「カッコいい、なんかイイ感じ」なのが良いデザインではなく、「課題解決のための新しい価値を生み出せる」モノが良いデザインという視点は、僕自身頭では分かっていても実際に成果物として具現化できていないところがあるので、真面目に勉強したいと思っている次第です。

Ruby Hack Challenge Challenge by 五十嵐邦明(@igaiga555)

感想

 翌日のイベントの宣伝がメインでしたが、LTの裏でカスタムしたRubyをbuild・make・installするという個人的に1番頭おかしい(最大限の褒め言葉)と思った発表です。トラブルに見舞われ途中で打ち切りになってしまった人達を横目に、「build終わったんでmakeしますねー」とか言いながらコマンド叩いてはまたLTに戻りを繰り返しつつ、全てを5分に収めたのがめちゃくちゃカッコよかったです。ああなりたい、すごく。

自分の発表について

※発表資料、および補足記事はこちら

 僕自身は「Flutterで生み出せ圧倒的成果💪」という題目で発表しました。何故かLT枠トップバッターでマジ緊張した…。
 初めて参加した高専カンファ(in 高尾、2018年3月31日)では、「初登壇」「会場が母校」「フリーテーマ」「LT枠3分」等々の理由から、「圧倒的に目立ってできるだけ多くの人に記憶してもらう、懇親会の会話の入り口にする」ことを目的に据え、バカに120%振り切った発表にしました(学生時代に作った高さ2m超のち○こ雪像製作秘話)。結果は大成功で、藍月さんをはじめ多くの人の記憶にとどめてもらい、かつ繋がりを作ることができました。

 翻って今回。同じ内容の発表でもウケは取れたと思いますが、「会場がDMM」「技術寄りの雰囲気」「大規模」という環境を踏まえた上で、「できるだけ多くの人の知見になる」ことを目標にし、スライドを作りました。この目標設定の裏には、ITベンチャーで働く身として、「この会場(企業として尊敬しているDMMさん)でド下ネタな発表はしたくない」「企業の下で働くエンジニアとして技術ネタ発表での成功体験を積みたい」という気持ちがあったりします。それに「下ネタで得られるウケ」ってホントに一発ネタでしかなく、後から懇親会等で根堀り葉掘り聞いて深掘ってもらえるコンテンツにするのはなかなか難しいので、今回は見送りました。
 かなり発表内容を大胆に削り、なおかつ社内の勉強会で一度発表した内容だったおかげで、時間内に収まるまとまった発表を少ない準備時間で用意することができました。懇親会では、僕の発表目当てで話しかけてくださった人がいましたし、ブログやTwitterでもよさげなレスポンスをいただいたので、すごく嬉しかったです。設定した目標も8〜9割達成できたと思います。

全体を通して

 月並みですが、本当に素晴らしい時間だったと思います。この場を作ってくださった運営の方々には感謝してもしきれません。僕の質問に答えてくださった方々、僕の発表を聞いて下さった&質問しにきて下さった方々にも感謝です、ありがとうございます🙏
 今年の2月に参加したDroidKaigiで、外部に出た時の自分の無力さに絶望し、「外に出てとりあえず場数と成功経験を積まねば…!」と思って以来、たった2回ですが壇上に立たせてもらったおかげですごく成長できていると自分でも実感しています。学生はもちろん、社会人でも外部での発表経験の少ない人の練習の場として、高専カンファはすごく適していると思うので、友達や後輩を誘ったり、また登壇したり運営に携わったりして、このイベントが今後も末永く続けられるよう協力できればと思います。

最後に…

いただきもの(藍月さんのサイン、IchigoJam15周年ver)、めっちゃ大事にします!

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